ドローンで撮った画像から森林の3Dモデル作成
高野の森をWebODMで解析してみた

🌲 高野の森でドローン撮影
今回は 高野にある岡田さんの森 でドローンを飛ばして、撮影した写真から森の3Dモデルを作ってみました。
自動飛行のプログラムは Dronelink で作成したものを使用。決められたルートを自動で飛行して、きれいに写真を撮影してくれます。

青線: 飛行経路、赤点: 撮影位置、緑枠: カバレッジエリア(235m × 191m)
📸 SfM技術って何?
SfM(Structure from Motion) とは、複数の写真から3D形状を復元する技術のことです。
簡単に言うと、 色々な角度から撮った写真を組み合わせて、立体的な3Dモデルを作り出す 魔法のような技術。人間が両目で物を見て距離感を掴むのと似たような原理です。
🔬 SfMの仕組み
① 写真から特徴点を検出 → ② 複数写真間で同じ点を見つける → ③ カメラの位置を推定 → ④ 3D座標を計算 → ⑤ 立体モデル完成!
🛠️ WebODMで無料3D処理
今回使ったのは WebODM というオープンソースソフトウェア(OSS)です。
なんと 完全無料 で、プロレベルの3D処理ができてしまいます。Dockerで簡単に動かせるのも魅力的。
💻 処理環境
ノートパソコンで1時間ほど動かすだけで、こんなにすごい結果が得られるなんて、 これが無料でできるのは本当にすごい ですね。
🎯 できあがった成果物
📷 オルソフォト

上空から真下を見下ろした歪みのない地図のような写真
通常の写真は遠近感で歪みがありますが、オルソフォトは 真上から見た正確な地図 として使えます。
🗻 3D地形データ

標高差を色で表現した地形モデル(616m-801m)
森の高低差や地形の起伏が 色で一目瞭然 。標高差は約185mもありました。
📊 どのくらい正確?
今回の測量結果の精度はこんな感じでした:
4.1cm精度 というのは、地面の小さな凹凸や木の詳細まで把握できるレベル。これが趣味レベルの機材と無料ソフトで実現できるのは驚きです。

2、3、4、5+は画像重複度 青色に近いほど多くの画像に移っている高精度の場所ということ
✨ まとめ:無料でここまでできる時代
今回の森林3Dモデル作成で分かったことは、 現在の技術では驚くほど簡単に高精度な測量ができる ということです。
💡 必要だったもの
- ドローン(DJI製など一般的なもの)
- 自動飛行アプリ(Dronelink)
- 処理用パソコン(普通のノートPCでOK、ただしメモリは12Gb以上)
- WebODM(完全無料のOSS)
高額なソフトは一切不要 。オープンソースの力って本当にすごいですね。
3Dモデルは現在圧縮処理中...
インタラクティブな3Dモデルの表示は、データ圧縮処理に時間がかかっているため次回の記事で公開予定です。お楽しみに!