2025/05/04
スウェーデンから日本への荷物の送り方
スウェーデンのPostNordを使って実際に10kg・10,000円で日本に荷物を送った体験談。関税手続きから配送日数まで、実用的な情報をお届けします。
Postnordのトラック
先日、日経リサーチの「ブランド戦略サーベイ2025」でヤマト運輸が3年連続で企業ブランド力1位に輝いたというニュースを見ました。ドライバーの労働環境改善や物流課題への取り組みが評価された結果です。
一方で、日本郵便はアルコール検知器の不正使用問題で組織の信頼が揺らいでいます。同じ「荷物を運ぶ」仕事でも、明暗がくっきりと分かれる時代です。
変動の激しいこの業界で、スウェーデンはどうなのでしょうか。
PostNordという青いコーポレートカラーの会社で段ボールを日本に送った体験を共有します。
なぜスウェーデンから日本に送ることになったのか
留学や長期滞在でスウェーデンにいると、いずれは帰国準備をしなければなりません。衣類や書籍、現地で買ったお土産などを全部スーツケースに詰め込むのは現実的じゃないし、航空会社の重量制限もあります。そこで選択肢に上がるのが国際郵便です。
スウェーデンから日本への発送サービスは主にPostNordが担っています。PostNordのParcel Post Internationalサービスでは、最大20kgまでの荷物を世界各国に送ることができます。
PostNordでの実際の発送体験
ここからは実際の発送の手順の紹介です。
段ボール購入から梱包まで
まずは街のあらゆるところにあるPostNordの店舗で段ボールを購入しました。店員さんに「段ボールくれ」と伝えると、壁の方を指さしてくれました。
いろいろな段ボールや封筒
そこから適切なサイズの箱を選びます。
僕が買ったのはこの20kgまでのサイズの段ボールです。60:=
購入後は一度持ち帰って、自宅でゆっくり梱包作業です。
梱包では、衣類、書籍、スウェーデンのお土産などをできるだけ隙間なく詰めました。
特に工夫したのは、配送中に中身が動かないよう、テープで箱をしっかりと補強したことです。
PostNordの店舗にもテープはおいてあったので、持っていってから最後に梱包するのでも問題ありません。
重量と料金
今回送った荷物は約10kgで、料金は10,373円でした。
これは円換算した金額ですが、結構な出費です。高すぎ。
でも、航空会社の超過料金を考えると、それほど高くはないかもしれません(結局、帰国の際にも超過料金3万円を支払ったのですが😂)。もっと高い!
大まかな料金の目安
PostNordの国際配送料金は重量と配送先によって決まります。Skicka Direktというオンラインサービスを使うと、店舗での支払いより安く済みます。
4行目が日本への重量別の料金。今回は699SEK
- 5kg程度:約5,000-7,000円
- 20kg(最大重量):約13,000-16,000円
料金に関して詳しくはこちら| PostNord
段ボールの詳しいサイズはこちら
関税手続きが面倒
少し面倒だったのが関税申告書の記入です。
何を送るのか、それぞれの価値はいくらか、商用なのかギフトなのか——こういった情報を英語で詳細に記入する必要があります。
ここではバカ正直に送る物の値段と数量を書きすぎないことが大事です。
なぜなら、スウェーデンから日本に送る荷物の中身が高額だと関税がかかるからです。
一般的な発送では荷物全体の金額が150ユーロいかになる必要があるので、できる限り安めに申告すればOKです。
EU圏外への発送では、税関書類の作成が必要で、これが意外と時間がかかる作業ですよね。
関税申告書の書き方
実際の関税申告書はこんな感じ。
Explanation欄(説明欄)には、送る品物の詳細説明を簡潔かつ具体的に記入する必要があります。国際郵便の通関をスムーズに行うために、以下のポイントを含めると良いでしょう:
- 品物の明確な説明:「Sweets (cookies and chocolates)」「Plastic clothes hangers」「Metal bread baking molds」など具体的に
- 使用目的:「For personal use」「Gift for friend/family」など
- 数量:「3 bread molds」「5 hangers」「Assorted sweets (500g)」など
- 価値/価格:おおよその金額または実際の購入価格より若干低めにしておくと、、、
- 重量: およその重量です。持ち込んだときに店員さんが測ってくれる重さに近づくように帳尻を合わせます。
このように、税関職員が内容物を正確に理解できる説明を心がけると、通関手続きがスムーズに進む可能性が高まります。
配送期間:GW中でも6日で到着
発送したのがゴールデンウィーク中だったにも関わらず、6日間で日本の実家に到着しました。
これは予想以上に早くて驚きました。
追跡用のURLが発行されるのでそれを見れば一安心です。
追跡用URLのスクリーンショット※一部改変
PostNordによると、配送時間は目的地によって異なりますが、ヨーロッパ内では通常2日後に配達されますが、日本まででも1週間かからないのは立派です。
5/4に到着した
発送は4/29
気をつけるべき禁止品目
国際郵便では送れないものがたくさんあります。特に注意が必要なのは:
絶対に送れないもの
- モバイルバッテリーやリチウム電池:PostNordは日本を含む複数の国でリチウム電池の受け入れを禁止しています
- 肉類:日本は農畜産物の輸入に厳しい制限を設けています
- 爆発物、薬物、偽造品など
その他の制限品目
日本では、特定の農産物や畜産物、絶滅危惧種由来の製品、知的財産権を侵害する商品などが輸入制限または禁止されています。
詳しい禁止品目については、PostNordの公式ページや日本の税関で最新情報を確認することをお勧めします。
受け取り方法
日本での受け取りは、基本的に日本郵便が担当するので、受け取り側はたいてい特別な用意は必要ないです。
不在の場合は不在票が投函され、郵便局での受け取りか再配達が可能です。
関税がかかる場合は、配達時に支払うか、事前に郵便局で手続きを行います。今回の僕の場合は関税がかからないので必要な措置はありませんでした。
おわりに
PostNordを使ったスウェーデンから日本への荷物発送は、手続きは多少面倒ですが、料金も飛行機での重量オーバーに比べればそれほど高くなく、配送も確実です。特に関税申告書の記入は時間がかかるので、余裕を持って準備することをお勧めします。
北欧の郵便配達は縮小傾向にあるので、この記事がいつまでみなさんのお役に立てるかはわかりませんが、みなさんの駐在/留学/旅行の一助になれば幸いです。